2015年8月24日月曜日

プリアンプ のアップグレード(とりあえず)のまとめ (一部訂正:2015年8月26日)



ご無沙汰してます。ウィーンはやっと熱波が去って、先週は20度前後で気持ちが良い日が続きました。今週の予報だとまた暑くなってくるようです。公私ともどもばたばたと忙しく、ブログの更新が疎かになってしまいました。

さて、ここ3~4ヶの月間に、我が家のプリアンプに以下を施しました:

  • 真空管のヒーター電源にCPMを追加。整流回路は以前に出川式電源に変更済み。
  • 同電源にLCMを追加。
  • 出力用トランスのリード線をVH AudioのUniCrystal OCC SILVER Hookup Wire with AirLok(銀線・入力側)と UniCrystal OCC Copper Hookup Wire with AirLok Insulation (銅線・出力側)に変更。

エージングも終わり、色々と聞いてきているのですが、ここまでやれば当分は良いだろうと思うところまできたかな~と思っています。

今回はCPMをはじめに取り付け、しばらくしてからLCMを付けました。出川式電源の整流回路にCPMをつけるだけでも音質の向上がはっきりとわかります。さらにLCMをつけるとCPMのみの場合にくらべ、より低音が豊かになり、クリアだけど自然で有機的な音になったと思います。両方つけるのがお薦めだと思います。

我が家のプリアンプはAudio Note Kits Pre L3です。詳しくはこちらをご覧ください:

5年ほど前、アメリカを離れる際にキットを購入、ウィーンに引っ越してきてなんとか落ち着いてきた2012年の夏に組み立てて我が家のシステムに導入しました。


プリアンプのここまでの道程は以下の通り(時系列):

カップリングコンデンサーをVH Audio V-Cap CuTFに変更

カップリングコンデンサーをDuelund Coherent Audio CAST PIO Cu に変更

バイビー素子取り付け:

電源回路の平滑用電解コンデンサーをブラックゲートに変更

増幅回路真空管のB+電源用に平滑用コンデンサーを追加しCPMとLCMを導入

シャント方式アッテネータ導入・アテネータの入力抵抗をVISHAYのVAR-Series "naked" Z-FOIL RESISTORに交換

増幅回路真空管のヒーター電源整流回路を出川式に交換

増幅回路真空管のヒーター電源回路にBellesonのスーパー・パワー・レギュレーター MKIIを導入

増幅回路真空管のB+電源回路の定電圧放電管 をSiemens のSTV 108/30に交換


こう並べてみると、3年ちょっとの間に色々とやったもんだな~と思います。これだけやってみて、わかったのは、月並みではありますが、プリアンプはオーディオシステムの要であるということ。それぞれの変更が音に対する影響はかなり大きかったです。もう一点は電源がいかに大切であるかということです。

DIYをやってよかったのは、機器を買い換えたりしなくても自分で少しづつ改善していけること、そしてなんかあっても大概の場合は自分で直せる事です。もちろん、部品代は馬鹿になりませんが機器を買い換えるよりはだいぶ安上がりです。それに工作をしている間は、すべての事を忘れそれに没頭できるのも僕にとっては良いストレス解消になっています。

プリ以外にも、アナログ再生の環境をいじったり、パワーアンプをいじったりしているので、それらは、また次の機会に。


付記:VH Audio (VHオーディオ)に関して

2000年代初めに、インターネットで自作ケーブルの作り方を紹介していたChris VenHausが、あまりの反響に応えるために起こしたブランドで、自社ケーブル、独自に開発した自社ブランドのコンデンサー、各種アクセサリー、自社開発・特注の自作用の配線材とパーツをネットで販売している会社。欧米のオーディオDIY派には高い評価を受けている。僕も電源ケーブルに始まりインターコネクト、スピーカーケーブル、デジタル同軸ケーブル、自作の内部配線にここの配線材を使用。オーディオファイルを納得させる情報量を持ちながら、とても自然で音楽性の高い聴き疲れの無い音でとても気に入っています。

HPはこちら:http://www.vhaudio.com/


2015年8月16日日曜日

ウィーン市庁舎前広場の音楽映画フェスティバルとアルベルティーナ美術館 『Drawing Now 2015』、デイビット・シュリグリー


今日はほど2週間ぶりに最高気温が30度を切りました! やっと一息付ける感じです。
昨日までは35度を超えていましたので、一昨日(8月14日金曜日)の夜は、家族でウィーン市庁舎前広場の音楽映画フェスティバルへ、前にもこのブログで書いた(こちら)ウィーンの夏恒例の屋外映画祭です。上映されたのは、カサロヴァとカウフマン主演のオペラ『カルメン』詳細は:

 ヴェッセリーナ・カサロヴァ(メゾ・ソプラノ:カルメン)
 ヨナス・カウフマン(テノール:ドン・ホセ)
 イサベル・レイ(ソプラノ:ミカエラ)
 ミケーレ・ペルトゥージ(バリトン:エスカミーリョ)、他
 チューリッヒ歌劇場合唱団
 チューリッヒ歌劇場管弦楽団(フィルハーモニア・チューリッヒ)
 フランツ・ヴェルザー=メスト(指揮)
 演出:マティアス・ハルトマン
 2008年、チューリッヒ歌劇場でのライヴ。

演出には少し違和感を覚えるところがありましたが、歌手達は素晴らしかった。上の写真の用な巨大スクリーンでみると迫力があります。音も結構いいので十分に楽しめます。

で、昨日は家族でアルベルティーナ美術館に行って日中過ごしました。昨日で終わりのLee Miller の写真展を見て、「Drawing Now 2015」等を見てきました。Miller というとマン・レイのモデル・コラボレーターとして有名ですが、彼女が従軍カメラマンとして撮影した第2次世界大戦の写真はインパクのある物でした。

アルベルティーナで特に面白かったのは「Drawing Now 2015」展。美術・絵画においてDrawingは日本語では素描と訳されることがおおいと思いますが、英語ではPainting(筆と絵の具を使って書いた絵)という言葉に対しDrawingというと鉛筆、ペン、木炭などで書いた絵というふうに使われます。この展示会はこのDrawingという言葉を大きく解釈し、従来の定義に線を使った作品やパフォーマンスの要素を取り入れたもの、動画まで含まれていました。この中で特に紹介したいのが David Shrigley (デイビット・シュリグリー)、欧米では2000年代半ばから単にポップ・カルチャーとしてもにならず、ハイ・アート的にも大人気のビジュアル・アーチスト。ユニクロのTシャツのデザインにもなったようなのでご存知の方も多いと思います。シニカルでブラックなユーモアをふんだんに取り入れた、彼の作品はおおくの美術館で現代美術として取り上げられています。

展示会場の入り口に掲げられたシュリグリーの作品
シュリグリーのHP:http://www.davidshrigley.com/

シュリグリーのYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/Shrigleyfilms
(独特のユーモアではありますが、我が家では大人気でお薦めです)

上述のカルメンはDVDで出ています:Carmen [DVD] [Import] Amazon.co.jp

2015年8月15日土曜日

パンノンハルマ大修道院ワイナリー、ハンガリー(Abbey Winery Pannonhalma, Hungary) に行ってきました

Olympus OM-D/EM-5 Zuiko 9-18で撮影、このレンズ、アングルによってかなり収差がでます。 

ウィーンは、熱波で連日35度を超える猛暑。こちらは、ほとんどのうちがエアコンがつついていない(我が家もしかり)。夜も寝苦しく、ブログの更新も億劫になってしまいます。レストランもエアコン無しのところがほとんどなので涼みに外食という訳にも行きません。

さて、先週の土曜日(8月8日)前にこのブログで紹介した(こちら)ハンガリーのパンノンハルマ大修道院のワイナリーに行ってきました。 ウィーンから車で片道1時間ほどのところです。テイスティングもして、1ダースほどワインを購入しました。主に赤ワインです。


2015年8月7日金曜日

Roland Batik(ローランド・バティック), Miklós Perényi(ミクローシュ・ペレーニ)Lisa Rombach (リザ・ロンバッハ)コンサート




ウィーンはここ数日の熱波で30度を超える暑い日が続いています。

去る日曜日(8月2日)は、妻と長女と3人で Roland Batik(ローランド・バティック), Miklós Perényi(ミクローシュ・ペレーニ)Lisa Rombach (リザ・ロンバッハ)のコンサートに行ってきました。次女はドイツ語の夏期講習受けており、その宿題が大変だと言ってお留守番。ウィーンで毎年夏に開かれるWiener Meisterkurseというマスター・クラスの講師達によるコンサートシリーズのひとつ。前にこのブログで紹介したBrendan Goh (ブレンダン・ゴ)君がマスターコースを受講しており(ブログのエントリーはこちら)知り合いになった彼のお母様が一般公開されているのコンサートのことを教えて下さりました。

前半は、Roland Batikのピアノ。プログラムはモーツァルと氏が作曲したジャズ。後半は。ソプラノのLisa Rombachによる新ウィーン楽派作曲家達による歌曲、そしてMiklós Perényiのよるドビッシーのチェロ・ソナタ。後半の伴奏はAlejandro Picó-Leonísでした。

ひさしぶりのコンサート。良かった。Roland Batikは自作のジャズが特に良かったです。Miklós Perényiは、恥ずかしながら当日まで余知らなかったチェリストなのですが素晴らしい演奏でファンになってしまいました。氏は観客の盛大な拍手に応えて2度のアンコール。バッハの無伴奏でした。今年の12月に日本での公演があるようなのでお見逃し無く。お薦めです。

マスタークラスのサイトはこちら:http://www.wiener-meisterkurse.at/

ペレーニ氏に関して:http://www.seikaisei.com/violin/perenyi/pere_bio.html

バティック氏のHP:http://www.rolandbatik.com/

ロンバッハ氏のHP:http://www.lisarombach.at/

Picó-Leonís氏のHP:http://www.picoleonis.com/

2015年8月1日土曜日

Panasonic Lumix GX8


www.petapixel.com より引用

やっと出ました。僕としては待望の新カメラ。実は去年の暮れ、散々迷った挙句、価格がだいぶやすくなっていたGX7を買わなかったのです。主に旅行用にとM4/3を導入しオリンパスのOM-D/E-M5を持っているのですが、2年ほど使った今でも、そのユーザー・インターフェースに馴染めません。僕のカメラ好きをいつもは牽制する妻でさえ、『...見ているだけでフラストレーションが伝わってくるから、それ売って買い換えたら?』と言い出す始末。ま、相性もあるのかもしれませんが、オリンパスもうちょっと考えてくれてもいいのでは?と思うところもいくつかあります。

そのような訳で、昨年一時帰国した際に新宿の量販店でいろんなミラーレスを触ってみました。富士のXシリーズもいいなと思ったのですが、大きさ・重さ・今までのレンズへの投資を考えるとやっぱりM4/3に留まろうという気持ちになり、その中ではパナソニックGX7が一番気に入ったカメラでした。粘っていくつかの気になっていたカメラをいじり倒したのですが、肝心の使いやすさもこれだったらいいと思いました。で、いろいろと聞くと夏に後継機が出るらしいとのこと。それで、散々迷った挙句思いとどまったわけです。

DPreview.com より引用

GX8はGX7より約20%ほど重量が増し、大きさも一回り大きくなったようですが(上の写真)、その分、手ぶれ防止機能が強化され、画素数も上がり、僕にとって一番の優先事項の使いやすさもさらによくなった様子。早く触ってみたいです。こちらのカメラさんに問い合わせたら8月の末ごろの入荷とのこと。

ちなみに、GX8レンズキットについてくるLUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6は、僕も使っていますが優れたよいレンズだとおもいます。これからM4/3を導入されるかた、M4/3のユーザーで高倍率ズームを探している方にはおお薦めです。このレンズに関する、本ブログの記事はこちら:

http://isakusphere.blogspot.com/2013/07/olympus-om-d-e-m5panasonic-lumix-g.html

http://isakusphere.blogspot.com/2013/07/panasonic-lumix-g-vario-14-140mm-f35-56.html

もしGX8を導入するとLumix G Vario 7-14mm F4ももう一度買いたい。一度は購入したものの、オリンパスのカメラで使うと出るといわれているマゼンダのフレヤーがどうしても許容できずに返品したという経緯があります。でもパナソニックのカメラだろ問題がないとのこと。このレンズに関する、本ブログの記事はこちら。

http://isakusphere.blogspot.com/2013/12/om-d-em-5-lumix-g-vario-7-14mm-f4-asph.html

それとも、オリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROもよさそうだけど、だいぶ大きくて重そうだし、高いし...迷うところですね~。

パナソニックのHP: http://panasonic.jp/dc/g_series/gx8/index.html